39´sファイル

どーでもいい最高の思い出話し

ウィズYU~ハスラーなりました~

僕には色々複雑な理由から現在

YUという義理の弟のようなやつがいる。

これを世間一般に縁というんだろうけど、

世間一般からしたら非常識を形にしたようなやつ。

けど小さい頃の可愛い時代を知ってるだけに無下に出来ないやつ。

そいつとの会話に溜息は付き物

そして今回もいつも通り。

正月にお金は無いのに東京に行くらしいのだが…

 

では問題です。

「何をしに行くのか?」

 

正解は

 

「不良に喧嘩売ってこーわい!」

らしい・・・⁉

 

ハァ~

絵に描いたような溜息しか出ない

 

同じ年の頃、縁あってオーストラリアで同じ年のYU君と知り合った。

YU君とバーに行く時は大体

薄暗い店内でコロナビールを飲みながらビリヤード。

ここまではYU君以外でも良くある風景。

YU君が違うのはビリヤードで金を賭ける事。

しかもそこそこの額を

しかも初対面のオージー達と。

高知弁丸出しのボウズだがやたら上手い。

実際YU君が負ける所を僕は見た時がない。

レペゼン高知県のYU君、生業ハスラー

日本でプロプレイヤーとして活動してたらしく

打ち方やエイトボールの勝ち方

プールについて色々教えてくれた理屈っぽい渋みがある同級生。

日本でも何回か合流するメンバーの1人。

YU君はマーメードビーチの綺麗好きなら敬遠したくなるような

汚く怪しい平屋みたいな所を4人の日本人サーファーでシェアしてた。

レントが安くて海が近いのが決め手らしい。

後1人いるが現在は日本に一時帰宅してるようだった。

プリンセスプラザのメンバーがシティなら

マーメードのメンバーはドッグタウンのような感じ。

しかし、みんな年が近い事もありウマはめちゃくちゃあった。

集まりば酒の量と話しは尽きなかった。

これから何をするのかとか?

何故オーストラリアに来たのかとか?

セックス&ドラックから

政治、カルチャーまで色々なディスカッションをした。

その中で最年少のゆう君は考え方は理屈っぽく大人ぶってた(笑)

ゆう君的には1年間遊んで帰ったら

彼女と結婚して真面目に働くつもりの

最後の休暇でオーストラリアに来たみたいだった。

他のメンバーもサーフィンをする為、

英会話できるようになる為とか色々な理由を話していた。

かくいう僕はと言うと

選択肢の中の1つで、何となく来た感じだった。

結構はぐらかしてた覚えがある。

そしてもう1つ確実に覚えてる事がある。

出国前ツレにこう言っていたのだ・・・

 

「向こうのヤンキーシバいてこーわい」

 

ハァ~

漫画のような溜息しか出ない

(次回へ)

Fワード~2ヶ月経ちました~

「グッダイメイト」

「ワッチュラ ファック イズ ユア プロブレム」

オーストラリアはブリスベンゴールドコースト

そこの一角にあるプリンセスプラザの7階

そこで自然に発した言葉。

アボリジニが在住する南の島で

ルームシェアのオージーと2ヶ月遊び続けた結果

自然と英語が口から出だした。

シェアメイトに日本人はいたし、

外にいけば語学留学している日本人に

時は夏休み真っ盛りで季節観光日本人もいたが

兎にも角にも、現地の少年と遊びまくった。

正確に言えば連れまわしてくれた。

もっぱら海かクラブだったが飽きる事はなく

自然とオーストラリア英語を覚えていった。

僕の好きな映画の1つに

「スラムドッグミリオネア」

というインドの青年の映画がある。

何かを学んだのではなく

人生の中に答えがあった的な話しで

英語を覚えようとして勉強した結果ではなく

生活と遊びの中で身に付いた英語。

今、考えてもルークには感謝しかない。

一つだけ苦言がある・・・

スラングだらけで北米では通じなかった事。

次回へ

ヒーロー~憧れました~

運動が出来る人

勉強が出来る人

楽器が弾ける人

異性にモテる人

世の中にはそれらのエキスパート的な人が

たくさんいてそれらの能力を駆使して

現代社会をサバイブしてる

「かっけー」人がいる事を

当時の僕はあまり理解してなかった。

そういうエキスパートが

まわりに居なかった事もあり

誰かに憧れるという事がなかった。

そして

ヤりたい事といえばギャルとの交尾ぐらい

特にやりたい夢とか成りたい目標もなく

人生って何となく過ぎてくモノだと勘違いしてた。

周りのせいにしたくないが

今、考えても周りのせいにしたくなる節はある。

それ以上に自分のせいなのだが・・・

義務教育、高校と何となく楽しかった。

大阪の大学でも授業は出なかったが

難波のクラブに入り浸ったり

先輩が合コンや飲み会に連れてってくれたり

それなりに楽しかったが退屈だった。

刺激的といえば

後の大阪編で語るであろう

門真のクリスタルビルでのバイトぐらいだった。

 

ルームシェアの1人に僕がそれまでに

出会った事のない「エリート」がいた。

それがヒロである。

東京で産まれ東京育ち「青学」を卒業し

海外生活をしたくてオーストラリアに来たものの

3ヶ月後にはスペインに行くらしい。

ビジネスマンに必要なスペイン語を学ぶ為。

すでに英語はペラペラでルークの訛った英語を

馬鹿しつつも仲良くしてる。

見た目はスタイリッシュで髪型はドレッド。

しゃべり方と内容も知的的でクール。

趣味はヒップホップのクラブDJ。

ゴールドコーストのクラブでもまわしてた時に

よくメンバーで遊びに行った。

正直、産まれて初めての衝撃だった。

「この人かっけー」って

めちゃくちゃ憧れました笑

ヒップホップにはまり

Menace ll  Societyという映画をひたすら観た笑

ヒロに出会い将来を考えて行動するという

至極当たり前の事を学んだ当時の僕。

その後、2回程

スペインからの手紙のやり取りをした後

疎遠になってしまったが

僕の人生の中でインスパイアされた1人である。

現在もヒロというツレがいるのだが

そいつにもインスパイアされる事を

当時の僕はまだ知らない。

次回へ

UMA~横ノリ始めました~

郷に入れば郷に従え

ゴールドコーストに滞在してる僕は

サーフィンをする事になる

理由は楽しそうだから笑

とりあえず基礎練習の為、

クルーザータイプのロングスケートボード

パーク用のショートスケートボードをGET!

ゴールドコーストで波乗りしてるのは猛者だらけ

いきなり激戦区に行くには心の準備以前の問題。

そこでまずは陸の橫乗りをしようと考えた。

幸い時間と根性はある(笑

スケートボードのパークがある所までは

ショートボード片手にロングボードで移動。

パークに行けば日が暮れるまでショートボード。

それを1ヶ月ぐらい前準備してから

朝も早い空が紅く染まった海へと向かった

パドリングは近くのプールで練習済み

練習の成果もあり、ボードに立つのは直ぐ出来た。

その日の夕方には波に橫ノリも出来た。

ゴールドコーストの波は

デカいが厚いので乗り易いので出来たらしいが。

僕はオーストラリア以外で

サーフィンをした時がないので分からない。

そんなこんなで

また1つ遊びを覚えた僕は人生の中でも

トップランクの思い出を作れる事になる。

ゴールドコーストの波乗り猛者にも

邪魔にならないようになったぐらいに

いきなり何人かの猛者達が陸に向かって

パドリングを一斉に始めた。

サーファーAが何かを叫んでいるのを

僕は完全に聞いてなかった

(まだまだ全集中しないと波に持ってかれる)

慣れた感じで波に橫乗りした時だった

波の中に何かいる!!

TVで見た足をサメに噛まれた映像と

先程、陸に向かった猛者と

何かを叫んでたサーファーAがリンクした。

ビビりながらもバランスをとりながら

周りの声が耳に入ってきた「ドルフィン!」

そう僕はイルカと同じ波でサーフィンしたのだ

思い返しても感動する出来事。

後にも先にもその1回だが最高の思い出の1つ。

サーフィンをやってて死にかけたのは

多分5回ぐらいあるけど・・・

(ちなみに現在の僕は熱でぶっ倒れてる)

次回へ

劇場~4人集まりました~

初めての海外生活。

清々しい空気の奥に広がる青い空

パノラマワイドな映画のワンシーンのようなビーチ

通り過ぎる人達の楽しそうな笑顔

兎にも角にも全てが新鮮で心浮かれてた。

敬語を使えなかった僕は

「英語って楽やん」←敬語が無いと思ってた笑

周りの発言や視線に敏感になってた勘違いな僕は

「気ぃ張らんで楽やん」と

自分でも気付いてなかった順応能力が覚醒!

大学の授業にも行かず門真の雑居ビルで

危ない人達相手にアルコールと煙に流されてた

卍的で内向的しかし攻撃的思考な

天パ金髪のくずヤンキーpowpow

それが1夜にして変われたのである。

いや、変わったのである。

ローマは700年もかかったのに・・・

オードリーとグレゴリーみたく

素敵な恋が始まった訳でもなく。

アルマゲドンのような

絶望の中で感動的な出来事が起こった訳でもない。

何か特別な事があった訳ではない。

ただこれから一緒に暮らすメンバーと話しただけ。

世界のどこかで同じ経験をした人いるのかな?

 

変わらずの爆音にノリノリながらフラフラで

まだ人が溢れてるエントランスを後に

海外生活のアジトへと向かった。

ルークと共にアジトに着くと

ミッチーが出迎えてくれた

もう1人見知らぬ男がソファーに座ってた。

後1人のルームメイトの「ヒロ」だった。

ボブ・マーリーを和製にした感じのナイスガイ。


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ボックスの白ワインをテーブルに置きながら

「じゃあパーティー始めようか」

「オーストラリアにようこそ」

頭の中でまだ回ってる爆音の余韻に

イカれたスノーボーダーのミッチーが放った

ドラマチックなセリフと4つのグラスが重なった。

次回へ

Let's go~サクになりました~

オーストラリアはブリスベン州のゴールドコースト

そこの一角にあるプリンセスプラザの7階

そこに初対面で言葉の通じない少年が2人。

ルークは何故かステレオからテクノを流しだした。

良く見るとステレオ横にはアンプ、

部屋の5箇所にはスピーカーが設置されてる。

ルークの手にはボングとポット!

着火ライターで勢い良く吸い込むと手渡してきた。

同じ様に一気に吸い込みゲホゲホ咳き込むと

ルークはケラケラ楽しそうに笑ってた。

 

僕の【さく】というニックネームは

ルークが名付け親みたいなもの。

本名「しゅうさく」をルークは「すーさく」(笑)

「しゅう」が発音出来ないので

【さく】と呼び出したのがきっかけで

それ以降、

僕は【さく】として、人生の大半を歩む事になる。

ちなみにルークはマクドナルドも発音出来ない。

音楽に合わせながら踊りながらも丁寧に

ゆっくり話しかけてくれる異国の同居人に

友好的な気持ちを持ち、

何とかこちらも話そうとするのは

自然な流れだったと思う。

うるさいぐらいのテクノミュージックの中

たどたどしい会話を楽しんでるとルークは

突如立ち上がり叫んだ

「レッツゴ」

ドアを開け着いて来いジェスチャー

よく分からないまま、着いていったのだが

とりあえずコーラ2本とバカルディラムを買い

ペットボトルコーラを半分飲んだ。

もう1本を渡され同じ様に飲むと

そこにラムをいれてきた。「えっ?笑」

オーストラリアは外でアルコールを飲めないので

このやり方をしたらしいのだが、

ルークの片手にはバカルディラムのボトル(笑)

ビーチに着き服を来たまま海に突っ込んだと思うと

ビーチに大の字で寝転んだまま

「レッツゴ」

観光地の町並み15分素敵なビーチに5分

20分程で終わった現地の少年による観光終了。

帰宅したかと思うと着替えろとの事。

シャワーを浴び、着替え終わり一服すると

「レッツゴ」

フッ軽の極みみたいな奴。


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どうやらダンスのクラブに行くらしい。

セキュリティチェックしてる列を無視して

セキュリティのイカつい軍人に話しかけると

爆音鳴り響くフロアに案内してくれた。

ここでも音に合わせて踊りまくってるのだが 

良く良く見るとメチャクチャダンスが上手い。

ひとしきり踊るとDJブースで回し始めた。

ルークはここのクラブのオーナーと知り合いで

たまにDJをしたりして厚待遇なのだそうだ。

VIPルームやDJブース、

楽屋で他のダンサーやDJと煙。

観光旅行のツアーでは絶対組み込まれない

ルーク式の歓迎が嬉しくて楽しくて

日本語とミッチーの歓迎会を

すっかり忘れるぐらい踊りまくってた。

時刻は0時過ぎ

まだまだ遊び足りずに

はしゃいでる僕にルークが声をかけてきた

「レッツゴ!」

・・・・・・・・。

次回へ

パラダイス~アジト決まりました~


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煙たちこめる部屋で

出会ったばかりの 

言葉も通じない金髪の青年と

とある一室で過ごしてる。

何故か裸に派手な短パン姿、

流れるBGMに合わせ華麗にダンシングしてる

ジャスティン・ビーバー風のオーストラリア人。

初めて出来た異国の友達

ルーク・マーカス19歳その人である。

・・・時は3時間程遡り

オーストラリア、ブリスベンゴールドコースト

到着した僕は青い空と水着姿のギャルもそこそこに

本日から暮らす所を見つけるという課題があった。

当時の英語力といえばHowAreYou?さえ怪しく

かろうじてYesとNoが言えるレベル。

その為、サーフィンや観光目的でくる日本人の多い

ゴールドコーストを目的地にした。

日本語で書かれた掲示板で(そういう場所がある)

シェアルームの張り紙から1つを選んだ。

プリンセスプラザ7階

8畳の個室が2つと馬鹿デカいリビングがある

オーシャンビューの物件である。

そこでミッチーという当時23歳のイカれた

スノーボーダーが面接?説明?してくれ

ミッチー「ここに決めるならまた連絡して」

と言われたが

僕「ここに決める」

ミッチー「OK」

的な感じで海外生活の拠点が決まった。

聞くとミッチーともう1人はヒロという日本人

後1人は現地人のオージー

そこに僕を含めた4人でのシェアハウスが

スタートする事になった。

その後ミッチーはスーツっぽい姿になり

仕事に行くと言う。聞けば

現地のツアーガイドのバイトをしてるらしい。

ヒロも同じ所でバイトしてるらしく

帰ってくるのは夕方過ぎらしい。

「夜は歓迎会?をするからね」と言い残し出勤?

何もする事がない僕はとりあえず

何も考えずマルボロの煙を漠然と眺めてた。

そこに欠伸をしながら登場したのがルーク。

何か言ってきたのだがコミュ力

英語力のない僕の状況を理解したルークは

突如ステレオの再生ボタンを押し

テクノを流し始めた

片手にボングとメリージェーンを持ちながら・・・

次回へ